この人の人間性を疑いながら、この問題を軽く解いてやった。
普通なら、高1が大学入試問題なんて解ける筈ないって思うけど、
あたしは財閥の娘だから、それなりの英才教育は受けてきた。
だから、学生のうちに習うようなものは一通り解ける。
簡単に言えば、今のあたしに勉強で出来ない問題はないのだよ!!
さぁて、
先生はどんな顔見せてくれるかな?
横を見れば、携帯で言う絵文字のムンクが、あたしの隣に健在していた。
スッと手鏡を先生の顔の前に差し出して
「先生―?これは高1に出す問題じゃないんじゃないですか?それと、先生は手鏡を常時持っておいた方が良いですよ?これはあたしからの宿題です。次の授業までに自分の顔、確認しておいて下さいね。」
満面の笑みで、嫌味ったらしく言ってやった。

