ところが、白諸雲が亡くなって暫くしたある日……


かえでの家から、この『仔犬を抱いた少女』が何者かに盗まれてしまった!


この絵画を盗んだ犯人が誰か…かえでにはその人物が誰か、ほぼ見当がついていた。


白諸雲の生前から、異常な程までにこの絵を切望し、しつこく白諸雲に絵画の譲渡を迫っていた一人の男がいたのだ。