昨日、尚がくれた1枚の紙…

1枚の…絵を握り締めて、

愛しい人を待つ。

「芽衣っ!!」

昨日までは何も感じなかったはずの、

声に敏感になって振り返る。

「尚……。」

「芽衣、思い出したの?」

「うん。この、絵を見て…。」

握り締めていた絵を開き、

尚に向って微笑む。

天使と私と尚が書かれている1枚の絵。

それは、私と尚と天使しかしらないはずの絵だから。