恋人は悲しんだ。



昼も

夜も

泣きとおした。



その姿に心を痛めた一人の青年が、彼女に対してこう言った。



「もう泣くのはおよしなさい。
あなたの恋人は、国と、なによりあなたを守るために戦ったのです。
あなたがそんなに泣いていては、亡くなった恋人もきっと悲しいでしょう。」



それから青年は、男を想い泣き続ける彼女の側に居続けた。



彼女が悲しまないように



彼女の傷を癒せるように








恋人が青年に恋をしたのは、それから一年がたった頃だった。