言葉にしなくても、態度で伝わったのか、エルがバカにしたように笑った。
「単純でいいな。お前の頭は」
「う…、うるさいッ!エルのオレンジ頭!」
「あん!?どーいう意味だよ!」
…とまぁ、聞き込みの合間に、こういった言い合いがあって。
何の情報も掴めないまま、時間だけが悪戯に過ぎていった。
そして、約束の三時間が近付いて来た。
「もう無理だな。戻るぞ」
「ええ…もうそんな時間?」
もう少し…と思ったけど、エルはすっかり終了モードで、あたしは仕方なくエルに従った。
文句言ったら、きっと倍以上になって返ってくるし。
「結局分かったのは、いろんな国が大変そうだってことだけだね」
すれ違う人や建物を眺めながら、あたしはそう言った。
訊ねた人たちは決まって、最後に他国の大変な事情を話してくれた。
それがあたし自身に関わる問題かって言われたら、全く関係ない気がするけど。


