オーガの指先が、地下牢と思われる場所へ動いた。
「リュウはそのまま、エルとアスティを連れて地下牢へ。鎖に繋ぐフリをして、一旦その場を離れる。次の段階でリュウが戻るまで、二人は牢の中で使えそうな物があるか見といて欲しい」
「牢番は?」
「もちろんいる。ただ、あとでどうにかする算段はつけてあるし…最悪戦闘になっても、勝てるだろ?」
ニヤッと笑ったオーガに、アスティも笑みを返す。
「もちろん。…でも、オレの短剣は服に隠せるけど…エルの剣は難しいね」
「剣なんか城ん中そこらじゅうにあるだろ。どうにでもなる」
「おー。頼もしいね〜」
自信満々のエルに、オーガが茶化すように口笛を吹いてから、あたしに視線を向ける。
「次に城に入るのは、リオちゃんとユーリちゃんね」
「へっ?」
思わず聞き直すと、これまで静かにしていたユーリが手をあげて立ち上がった。
「じゃーん!何とあたし、侍女として既に潜入していたのです!」
「…はぁ?」
あたしとアスティはぱちぱちと瞬きを繰り返し、エルは眉を寄せて聞き返した。
その態度が気に入らなかったのか、ユーリはムッと唇を尖らせる。


