「リュウ。"月の咆哮"のトップで、今はこの国に潜り込んで、城の小隊長やってる。…久しぶりだな、エル」
リュウさんが優しく目を細める先には、あたしの左側に座るエルの姿。
眉間にシワを寄せていたエルは、ゆっくりと息を吐き出してから、リュウさんの方を向いた。
「………久しぶり」
「何だ?昔の生意気な態度はどこいったんだよ」
リュウさんが可笑しそうに笑うと、エルが「もう子供じゃねぇんだよ」なんて返すから。思わず。
「今も十分子供で、生意気ですよ、エルは」
「あん!?てめ、ちびっこ!」
あたしの言葉とエルの態度に、リュウさんは肩を震わせて笑った。
他のみんなも笑っていて、張りつめていた空気が少し和らぐ。エルも緊張が解けたのか、あたしをじろっと睨んでから、ふて腐れたようにアスティを呼んだ。
「次お前だぞ。俺も一緒に説明しろ」
「ああ、うん。オレはアスティで、一応メルティアスの王子で…盗賊やってます。こっちは相棒のエルで、見ての通り目付きも態度も悪い盗賊で…あ、みんな知ってるか」
「……おい。お前は誰の味方だ」
「次、リオだね」
「無視か!」
エルとアスティのやりとりに笑ってから、あたしは椅子から立ち上がった。


