俺はそんなちびっこから目を離し、何故か落ち着いているダルクを見た。
「誰から聞いた?」
そう、それが一番重要だった。
この事実を知っているのは、味方ではちびっこ本人の他に六人ばかり。
俺、アスティ、クリス、小人族の長老、チェディーーーそして、オーガ。
ダルクが知っているとなれば、それはこの中の誰かが話したということになる。
…けど返ってきたのは、予想もしていなかった人物の名前だった。
「リュウさんだよ」
「………は?」
思わず気の抜けた声を漏らすと、隣でちびっこも首を傾げた。
「リュウさん、って…確か"月の咆哮"の?」
そう言って、ちらりと横目で俺を確める。
俺は何とも言えずに、小さく呻いた。
「…おかしいだろ。何でリュウがんなこと知ってんだよ。第一ちびっこと面識もねぇだろ」
「まぁ、そうだけど。…まさかエル、彼らの情報網の凄さ、忘れたとか言わないよね?」
ダルクはその灰色の瞳を面白そうに細め、俺に言う。
ーーー忘れるわけ、あるか。


