募る苛立ちを吐き出すように、大きくため息をつく。
ちびっこの肩がビクリと震えたことが、余計に苛立ちを煽った。
「―――行くぞ」
短くそう言って、俺は洞窟から出た。
後ろから、慌てたようにちびっこが名前を呼ぶ。
「え…エル?行くって…」
「メシ探しに行く」
「……あ、そうだね。うん」
小さな足音が俺を追いかけて来ても、振り返らなかった。
…どうせまた、視線を逸らされるに決まってる。
暫く無言で歩き続けた先に、木の実がいくつかある木が見えた。
赤い楕円型の実に、黄色い斑模様…ペトの実だ。
腹の足しになるにはほど遠いが…食わないよりマシだな。
「そこにいろ。取ってくる」
俺はそう言って、すぐに木に登り始める。


