―――――三日後。
着々と準備を進めたあたしたちの元に、扉を叩く音が響く。
それは、始まりの合図だった。
「……開けるわね」
リエラが真剣な顔でそう言い、あたしたちは無言で頷く。
ゆっくりと開かれた扉の先には、三日前と同じ人物が立っていた。
「…覚悟はできたかな、リエラ」
「はい。長老」
長老は「…ふむ」と呟いて、リエラの格好をじろじろと眺めた。
…それもそのはず。リエラは長いマントに身を包み、フードで頭を覆うような格好をしていたから。
しかも昨日、カーテンで作ったマントを。
「…よろしい。では出発するかの」
それでも長老は、生け贄としての服装だと思ったのか、深くは追求しなかった。
ホッとしたのも束の間、あたしは次の段階に移る。
「お待ちください!」
手を天井に伸ばして、声を上げたあたしを、長老の瞳が捉えた。


