あたしを見下ろして、偉そうに鼻を鳴らす。


「来いよ」


「へ?」


「剣持って来い。教えてやる」


「………うん!」


あたしは顔を輝かせ、剣を手に取った。





開始一時間もしないうちに、あたしは降参の声を上げる。


「もー無理ぃー!」


「無理じゃねえ。オラ構えろ」


「エルの鬼!悪魔!ドSー!」


「…ああん?」


まさに鬼の形相で睨まれ、あたしは半泣きだった。


別にエルが怖いわけじゃなくて…手にできたマメが痛すぎるんだもん!


「最初のうちはキツいけど、そのうち慣れるよ」


遠くで見守ってくれているアスティが、あははと笑いながら言う。


アスティに教えてもらえばよかったと後悔しても、もう遅い。