そんな権力者相手に、あたしは生け贄という運命から、逃れることができるのか。
ヒントを得るつもりが、与えられた情報は、不安を募らせるものばかりだった。
「……どうしよう」
オーガが一通り話し終えると、あたしはそう言った。
エルの瞳が、ちらりとあたしに向けられる。
「どーするも何も、首謀者分かったんだからいーじゃねぇか」
「そうだけど、だって…」
「大丈夫、俺がいるからさ」
ニッと笑うと、オーガが続ける。
「実の息子の俺がいるんだから、これ以上心強いことってないと思うけど?」
確かに、そうだと思う。
あたしたちだけだったら、その王様に会うことすら難しい。
でも―――…
「オーガは…あたしが生け贄にならずに済む方法を、知ってる?」
そう言って見上げると、オーガはパチクリと瞬きを繰り返す。
「方法?親父を説得させる以外に?」
やっぱり、知らなかったんだ。


