変な顔って!変な顔って何!
「あはは、面白い」
慌てるあたしを、アスティが楽しそうに笑いながら見る。
そんな変な顔だったのかな。そりゃあ何かモヤモヤして、眉間にシワ寄ってたかもしれないけど!
そこでまた、ある男の人が視界に入った。
偶然目が合って、にこりと微笑まれる。
「…アスティ」
「ん?」
「あの人、誰?」
もしかしてダルクの友達かな、なんて思ったけど、次のアスティの言葉であたしは目を見開く。
「ああ、オーガだよ」
―――――え!?
「オーガって…え、あたしのこと知ってるっていう人だよね!?」
「うん。話の途中にリオの騒動があったから、一緒に来たんだ」
のほほんと話すアスティを、あたしは信じられない思いで見つめる。
だってだって、あたし献上されちゃうかもだよ!?
「大丈夫。俺は味方だから!」
気配なく目の前に現れた人物に、あたしはびくりと肩を震わせた。


