…あたしたちはこれから、どこに連れていかれるんだろう。
そう考えた途端、身体が震えた。
「ビビってんのか」
小さくても、凛とした響きを持つエルの声。
バカにしたような言い方じゃなかったからか、あたしは口をつぐんだ。
「…ま、最悪人気がないトコって可能性もあるな」
「………」
「その場合、逃げ切れる確率は一気に下がる」
まるで他人事のように、エルは平然と言ってのける。
それでも大丈夫だという、揺るぎない自信があるかのように。
「…どうするの?」
問い掛けてもムダなんだろうなと、何となく感じながらも、あたしはエルを見上げて訊いた。
琥珀色の瞳が、僅かに動いてあたしを捉える。
「心配すんな。俺が何とかする」
その言葉が、頼りになるなんて思うあたしは、そろそろ重症だ。
虚勢なんかじゃなくて、自信に満ちているエルの言葉。
その一つ一つが、不安を少しずつ拭ってくれる。
「…うん。分かった」
潔いあたしの返答に、エルは僅かに眉を寄せた。


