…あの、鋭く力強い眼差しは、紛れもなく、かつて運命を共にした友人のもの。
このような形で、自分の息子と出会ったのはやはり、運命としか言えないだろう。
「無事に、帰ってくるといいですね」
チェディの言葉に、ノーバスは小さく頷いた。
今のあの子たちの運命を、自分は変えてやることはできない。
だからせめて、正しい答えに辿り着けるよう、精一杯祈ろう。
―――かつての自分たちのように、後悔しないように、と。
「…きっと、帰ってくる」
自信に満ちた声音で呟くと、ノーバスは空を仰いだ。
そっと目を瞑ると、かつての笑い声が脳裏に甦る。
あの、夢のような時間が。
「―――ティアラ、ローアン…」
優しく肌を撫でる風が、自分の声に答えてくれた気がした。
五十年経った今でも、二人が見守ってくれているような感覚がある。
…だから、大丈夫だ。
ノーバスは、ゆっくりと瞼を持ち上げる。
どこまでも澄みきった青い空が飛び込んできて、思わず笑った。
「…さぁチェディ、仕事の続きをしようか」
「畏まりました。陛下」
―――どうかあの子たち三人が、この青い空を見失わないように。
そっと願いを込め、ノーバスは遠ざかる三つの姿に背を向けた。


