しっかりとアスティの瞳を捉え、口を開く。
「俺の話を、聞いてくれるか?」
―――もう一度。ちゃんと、アスティと向き合いたい。
一通りを、話した。
俺が盗賊になった理由。
自分の信じた道。
アスティに出会って、変わったこと。
羨ましいと感じたこと。
自分の道が、揺らいだこと。
…アスティと、向き合おうと思ったこと。
他にも、自分が思った全てを話した。
アスティはずっと真剣に聞いてくれていて、俺が話し終えて、暫くしてから口を開いた。
「ありがとう、エル」
「…は?」
ありがとうって、相変わらずこの王子は…
「あのな、俺キレられる覚悟で話したんだけど?」
「何で?嬉しかったよ。話してくれて」
どうやらアスティは、普通の感覚が鈍いらしい。
結局はそれで、救われるんだけど。


