アスティはその場にしゃがみこむと、俺と目線を合わせて言った。
「エルは、オレのこと…友達だと思ってくれてた?」
「………っ」
あまりにも優しく微笑むから、思わず泣きそうになった。
唇を噛みしめてから、俺は精一杯頷く。
「当たり前だっ…!」
俺の言葉に、アスティはもう一度微笑んだ。
「オレも、エルは大事な友達だと思ってる。…もちろん、今もね」
「え…」
「エル。オレはね、友達が盗賊をやってたって、嫌いになったりしないよ」
どうして、アスティは。
俺が望む答えをくれるのか。
「エルがオレを、王子じゃなくて、一人の人間として見てくれたみたいに…エルは、何をしてたってエルだと思うから」
…それはきっと、アスティが、ちゃんと俺を見てくれていたからだ。
じゃあ、俺は?
俺はアスティを見ているつもりで、目を背けていたんじゃないか?
「……アスティ」
不意に名前を呼ぶと、返ってくるのはいつもの笑顔。
まだ、間に合うだろうか。
まだ…許されるだろうか。


