案の定、アスティは疑問を口にした。
「…どうして?エルが何をしたって―――」
「―――――盗賊です!」
アスティの言葉を遮り、チェディが叫ぶ。
―――終わった。
その時俺は、冷静にそう思った。
「盗…、賊…?」
紫の瞳が、ゆっくりと俺を映した。
信じられない、と訴えるように、その瞳は揺れていた。
「…アスティ、俺は…」
「王子から離れろ!盗賊!」
口を開きかけた俺に、鋭い声が飛ぶ。
隣でアスティが、息を呑む声が聞こえた。
「やめて、チェディ!」
静寂を破るように、大きな銃声が鳴り響く。
「―――――エル!」
俺の身体はバランスを失い、為す術もなく木から落下した。
「エル!…エルッ!」
薄れていく意識の中で、アスティが何度も俺を呼ぶ声が聞こえた。
ごめん…アスティ。
嘘をついて。騙して。友達になれなくて…
ごめん―――――…


