本音を言うと、リオにも来て欲しかった。
父さんに会うことに、まだ少しだけ、抵抗があったから。
リオは大切な仲間で、エルと同じように、一緒にいると安心するんだ。
「ねぇ兄様、リオとはいつ出会ったの?」
デューイはオレの隣に並ぶと、首を傾げて訊いてきた。
「うーんと、一ヶ月前くらいかな」
「そうなの?最近なんだね」
驚いたようなデューイの表情に、オレは苦笑した。
確かに、リオと出会ってからそんなに月日は経っていない。
それなのに、リオのことをすごく信頼してるなんて、不思議だ。
「そうだ、チェディ」
思い出したように名前を呼ぶと、チェディは軽く返事をする。
「あとで、リオの相談に乗ってあげて欲しいんだ」
「相談、ですか?」
チェディの眉が、ピクリと動く。
「うん。大切なことなんだ」
ここに来た目的は、父さんに会うことと、手掛かりを得ること。
チェディは知識が豊富だから、何か知っているかもしれない。
「分かりました。あとで伺いましょう」
頭を下げるチェディに、オレはありがとう、とお礼を言った。


