椅子から立ち上がったエルは、長老の前まで歩く。
項垂れるあたしの横で立ち止まると、
「―――じゃあ、コイツの話聞いてやってくれ」
そう、言った。
「娘の話、とな?」
「ああ。コイツ訳ありでな、困ってんだよ」
…え…ちょっと待って。
エル、何言ってんの?
「うむ。わしでいいなら、話を聞こう」
「ああ、頼む」
「ちょ、ちょっと!」
あたしが腕を掴むと、エルが鬱陶しそうに振り向く。
「…んだよ」
「何であたしなの!?何でもしてくれるんだよ!なのにっ…、」
「ごちゃごちゃうるせぇな。今回働いたのはお前だろ。俺たちは何もしてねぇ」
そう言って、エルは同意を求めるようにアスティを見た。
その視線に、アスティは笑う。
「うん、リオのおかげだよ。だから、リオの好きなことをしてもらって」
何…何なのそれ。


