指先の魔法





「え…?」

「無理なの…私は天国へ逝けない」



カズマはハルカの言った言葉の意味がわからず聞き返す


「なんでだよ…?お前は絶対…」



次の瞬間、カズマの目にはありえないものが見えた


「…ハルカ…お前、そのハート…」

ハルカの爪にはまじないのハート

「そう、カズマ。私はあなたと同じ」








ハルカの体が茨に呑まれはじめる



「この世で最大の禁忌を犯したわ」

















―――カズマが事故に遭う前

ハルカとカズマが婚約を決めた日だった


「私はあの日の夜、死んでしまった。いきなりの発作で。信じられなかった。大好きなカズマと婚約を誓った日になんて…。私は、どうしても諦めることができなかった!カズマと結婚がしたかった!」


禁忌を犯してでも




――ハルカもまたティナに蘇生のまじないをかけてもらっていた




ハルカは言う

「私もカズマについていく。ずっと一緒にいたいから」


そう微笑むと茨は浸蝕のスピードをあげる


「…っハルカ…!」

「ぅ、カズマっ…!」



最後の力を振り絞って、二人は手を繋ぎ


しかるべき場所へと魂達は還って行ったのだった…