楽々荘の住人十色

優しい唇の感触。

撫でるように身体をなぞる早苗さんの唇は下へ降りる。

顔の輪郭から耳へ。

喉から首へ。
首の蚊に刺されて赤くなった場所を甘く噛み。
更に赤さを帯びる。

「早苗さん…もう、やめませんか…こんな事」

早苗さんの軽くて長い髪が肌をさらう様に擦り身体を余計に刺激する。

そして、ズボンに手をかけた時。
無意識にも早苗さんの手を振り払っていた。

「どーしたの?今のは本当に汚らわしいの台詞が合う嫌がり方だけど」