それにしても…
麻由の悲しそうな瞳。
表情を曇らせた悠斗。
何かあったんだろう。
恋愛経験が少ないあたしでも分かった。
聞いて見たいと思う一方、聞いちゃだめみたいな気もする。
だからあたしは、話してくれるまで待つ。
うん、そうだよ。
「なーに一人で頷いてるの?」
いつの間にか目の前には凛の顔があった。
ん?と首を傾げている凛。
「もう、授業終わっちゃったよ」
嘘…
そんなに考えてたんだ。
「どうしたの?」
聞いちゃだめって分かってんのに…
待つって決めたばかりなのに、
「…麻由の元彼って知ってる?」
聞いてしまった。
「…誰から…聞いたの?」
凛の表情が曇った気がした。
何となくだけど、凛が静かに震えている気がした。
「…え?」
「誰から聞いたの?」
急に大声を出した凛にびっくりしながら、
「さっき麻由が…悠斗って人と…」
「はあ?!」
大袈裟なぐらい反応した凛は笑顔から一転して表情を曇らせた。

