「大人になったとき
小原の横にいるのが
俺だったらいいのにな。」
「…。
え…?
何言ってんの?
ずっといてよ。
私の隣にずっといてよ。」
「いたいよ。
でも…わからないんだ。」
「っ…なんで?!」
「おとうさんみたいに、
いつかは海外に行く日が
必ず来るんだ。」
そうか。
もう、わかっていることなんだ。
絶対に来てしまうことなんだ。
「将来小原がついてきてくれるなら
ずっと一緒にいるって約束する。」
私次第なんだ。
私が
彼と家族の
どちらかを選択しなきゃ
いけないんだ。
「私、
まだわかんないよ…。」

