「どうした?」
「へ、へっ!?
何にもないよ。」
「なんかあったろ。
動揺しすぎ。」
「何にもないよー。
ちょっとボーっとしてた。」
「だから勉強に
ついていけなくなるんだろう?」
「…おっしゃる通りで…。」
でも、
今のはそうじゃなくて
長谷川君の腕に包まれたら
あったかそうだなぁって…。
「ほら、
またボーっとしてる。」
「え、あーいや…。」
「やっぱり何かあったのか?」
「り、りんご味にしようかな…って。」
「は?ずっとそれ考えてたのか?」
「うん…。」
「お前絶対ネジ取れてんだろ。」
「うん。
ほとんど取れてるよ。
たぶんね…。」
「とりあえず
自覚はしてるんだな。」
「痛っ!!」
長谷川君に
デコピンされる。
痛がる私を見て
微笑む長谷川君。

