私たちはあれから
付き合い始めた。
でも、
付き合う前と
なんら変わりなく...


友達のサトちゃんには
「一緒に帰るとか
一緒に弁当食べるとか
何かしないのー?」
と言われる始末。


いつも、
お弁当作ってあげようって
思ってはいるんだけど、
朝起きるのが苦手で
なかなか時間がなくて
おにぎりしか作れてない。


長谷川くんは
『いつもサイズがバラバラ...』
っていいながらも、
作っていったおにぎりは
全部食べてくれているみたい。


(1人で食べてるんだろうか。)


「まずはさー
一緒に帰ることから
始めてみたら?」


「えー、
でも、何て言ったらいいのか
わからないもん。」


「とりあえず、
『今日一緒に帰ろう?』
みたいな感じで。」


「うーん、でもさ、」


「ほら、
長谷川くん来たよ!」


「えっ!」


私は突然
サトちゃんに
背中を押される。