命の花

「指を折るな」

 はっし、とその細い指先をつかんでロージリールがもう一度呪を唱えに入る。

「守りは任せた」

 その横顔を見て赤くなるルシフィンダ。

 決して迫りくる炎の熱気のせいなどでなく。