―花火咲くさく―

 僕は考えてた 凍りつくような夜はさみしいって

 僕は思っていた お月さまは自分を見てくれているって

(咲いたよ) そしたらたまげた 大きなおおきな、おおきな花が 天から降った


 僕は考えていた 凍るような風はさびしいって

 僕は思っていた 明るい華は きっと誰かのためにあるって

(天から降った) のどが渇いた それは満月のようだった


 僕は考えていた 凍てつく寒さは 誰のためにあるのって

 僕は思っていた 心地よいリズムはこんな夜にうまれるのって

(ひらいたよ) 唾をぐっと飲む 緑潤う夏の夜


 僕は考えていた 震える寒さは誰しも同じなのって

 僕は思っていた こんな月夜に無粋だって

(倒れてなるかと) 実らぬ花はないと、あなたがそう言ったから


 僕は考えていた 凍るような夜は僕もさびしいって

 僕は思っていた 月夜を見るのは一人でも出来るって

(あなたを呼んだのは別に) 一緒にいたいと思ったからで 

 
 僕は考えていた くじけてしまわぬようにと 
 
 僕は思っていた 散らぬ花もないからと

(気にかけて欲しいんじゃなくて)あなたが言ったから