―遠いさよなら―

 手紙を受け取って 一喜一憂


 返事を期待しない分 激しくうれしい


 封筒の厚みで十分幸せ


 時はすぐに過ぎてしまうよ


 大変なことも 些細なことも みんなみんな……



 大っきらいだった先生がヘンに懐かしい


 欲しがってもいない愛情なんて くそくらえ!


 ーでも必要だったんだ……


 さよならは近くて遠い


 さりげない言葉でしめくくって



 叱らなきゃいけない自分と


 かわいかった思い出


 わざと香りをきつくしたお茶で飢えをおさえる


 あつく スリリングだった 思い出の夏


 思い出した頃には遠いさよならがくる