年下君の甘い誘惑





携帯を開くと




着信:龍




………龍?学校のはずなのに





あたしは一瞬出るのをためらったが、通話ボタンを押した





「…もしもし?」



『あ、もしもし?あれ?授業は?』




………いや、それはこっちの台詞だよね




「今、保健室。龍こそ学校は?」



『いや、なんか風邪っぽくて早退したんだよね。』





早退……?
朝は具合悪そうじゃなかったのに




「大丈夫なの?」



『熱は微熱だし、たいしたことないよ。』





………龍は昔から具合が悪ければ悪いほど無理するんだよな



「本当に大……」『逢いたい』



"本当に大丈夫?"って聞く前に龍の言葉で遮られた




龍から、いきなり"逢いたい"なんて珍しい




………やっぱり何かあったんだ




「わかった。今から家行くね。」



『いや、今じゃなくて放課後で…。』



「いいの。じゃまた後で。」



あたしは一方的に電話を切った




学校なんて早退すればいい
それより龍の方が心配だもん




あたしはベッドから降りて、鞄を取りに教室に行こうとした




………そのとき



――――――――グイ




「うわっ!」




誰かに手を引っ張られ、隣のベッドに倒れ込む




.