セキュリティーばっちこい!の立派なエントランスを抜け、エレベーターに乗り込む。






「さて…、おまえさんの部屋は何号室だったか…。」


「1208のAです。」


「12階か!あそこの階は良いぞ、なんたってここはオーシャンビューじゃからな。1番綺麗に見える階なんだぞ。」




管理人さんはぽちっとボタンを押した。




「オーシャンビュー!?」


「あったじゃろ?海。

しかもおまえさんはAだからな、見放題なんじゃ。」







オーシャンビューも気になるけどそれよりも、


「さっきから気になってたんですけど、Aって何ですか?」






私がAについて聞いた瞬間、管理人さんはニヤッと笑った。




「おまえさん、このマンションについて何か聞かされておるか?」


「いえ。特に何も…。」


「じゃぁ、内緒じゃ!いずれ気づくだろうしな!ハッハッハ!!」


管理人さんが笑ったのと同時に、12階に着いたようだ。