PM 8:00




部屋に男が2人









「へぇ~……、この子が例の?」









1人の男が言う。









「はい。両親は彼女が6才の時に離婚。カメラを持ったのは母親に引き取られたその年で、彼女が高校1年生の時に母親は交通事故で他界。それからは1人暮らしをしています。」











もう1人の男が言う。












「んで?学校とかはちゃんと行ってるの?」




「はい。バイト代でやりくりしているようです。アパート暮らしですが、従兄弟がそのアパートの大家で、家賃は…だそうです。」




「……えぇぇえええ!!マジで?いいなぁ…てか、桐生は何でも知ってるなぁ。さすが俺の秘書☆」









感心したように男が言う。









「その程度の情報でしたら朝飯前です。って言うか、社長は何にも知らないんですね。(--;)」




「知るわけ無いじゃん!てかハッキングなんてできるのは桐生だけだよ!てかバレたらどーすんのさぁ…俺知らねーぞ!?」




「大丈夫ですよ。バレたらバレたでドンマイです☆」




「意味わかんない…てか、彼女のバイト先は?」




「市内のスタジオです。確か、<AINY>と言う名前だったような…」




「ふぅーん。んじゃ、今日のうちそのオーナーと話しつけといてね。俺の名前出してもいいから。今週中には本人に伝えて、荷物まとめてこっち来させて。来週には事の説明してあいつらと合流。来月にはクランクインだから!夜露死苦☆」




「了解しました。」




「んじゃ!夜露!」









一言残して社長は部屋を出た。









「全く、自分でやればいいのに…とか言ってみたりする…(笑)」









フッと笑い桐生は立ち去った。