「罫先輩♪ご飯、持ってきましたよ」

中学1年生になって、初めて彼氏が出来た。

佐久間罫。2つ年上だった。

最近は、屋上で一緒にご飯を食べるのが日課になっていた。

「今日は何かな~??」

しかも、私の手作り。

今思えば、先輩はきっと、私を彼女としてではなくご飯当番としか見ていなかっただろう。

でも、気付かないほどシアワセだった。

「今日は、先輩が大好きなだし巻き卵でしょ、そぼろご飯に、唐揚げ!」

「おいしそうじゃん♪」

“おいしそうじゃん♪”2番目に好きな言葉だった。1番は、“好き”だからね////

「いただきま~す、、、おいしいっ」

「本当??やったぁ~♪」

「これも、、、おいしい!」

「これも、、、、うん!うまい!!」

先輩の口に、お弁当の具がテンポ良く運ばれていく。