「はるき…?いや違う。でもやっぱり…?」


「ーいっ、おーい、あゆっ大丈夫!?」

「ふぇ?」


気が付くと私の目の前には、心配そうな顔をした咲。

「ごめん、ごめん。大丈夫だよ!ちょっとぼーっとしてただけ」

「あゆ、何かあったんなら相談してよね?小学生からの仲でしょ」


そっか、咲ははるきのこと知らないんだよね…



「咲ーっ、どうしよ。晴輝は晴輝だけど、はるきじゃなくなっちゃったの」


「よしよし。HRまで時間あるから話聞くよ」


まるで子どもを諭すお母さんみたいに優しく、頭をなでて聞いてきた。

咲がいてくれてよかったあ。


「あ、ありがとー!咲大好きっ」



それから、私は12年前のことを思い出しながら咲に話していった。