俺様彼氏と空手彼女2





「――――!!」



ヤバい…、そう思っていても動けなかった。




「あお…っ」




ぎゅっ、と目をつぶり今はいない人の名前を呼ぶ。




葵は、風邪が悪化していて家にいる。



どうしたらいいの…っ




「あいつはいない。無駄だよ。」





その時だった。







「…どうしてお前は、約束を守らないんだ。」




「―――!?」




今はここにいるはずのない人の声がした。




「森崎!?なんでここにっ!」





私の手を離し、声の方へと振り返る芦野くん。




その隙が、私には好都合だった。




当たるとは思わないけど、芦野くんの脇腹に重たい一撃を放つ。




「っう!」




それに即座に反応した芦野くんは、腕で私の蹴りをガードするも、突然だったために大きくバランスを崩した。




その隙に、葵の方へと駆け寄った。




「葵!」




そこにいたのは、やっぱり葵だった。



しかしそこに、昨日のような辛そうな姿はない。




「なんでここに…!」




「完全復活。とはいかねーけど、熱は下がった。」