俺様彼氏と空手彼女2





くす、と芦野くんは笑った。




その笑みがあまりにも冷たくて、私は少し身震いした。





「色々と、邪魔ばかりされてたからね。ずっと君とはお話しかったんだけど、あいつがいたせいで近寄れなかった。」




ギリ、っと私の手首を掴む芦野くんに力が込められた。




「昨日は簡単に出てこれないように体育館倉庫にしたけど、予想以上に早く来ちゃったしね。」




本当に、ムカつくよな。

と芦野くんは小さくこぼす。




その時の芦野くんの表情が、なんだか辛そうな、苦しそうな、そんな顔をしてて。




何か、私や葵の知らない重たいものを背負ってるんじゃないかって、そんな気がした。





「わ、私にこんなことしたって、葵は今日はいないんだからっ」




「いない方が好都合だね。自分の無力さを思い知ればいい。大切なものを壊される苦しみを、味わえばいい。」