俺様彼氏と空手彼女2





「やめ…!」




「安心しなよ。時間はたっぷりとある。ちょっとお喋りしようか?」




「話すことなんかない…っ!離して!」




芦野くんから逃れようと、力一杯暴れ、身をよじる。



しかし、芦野くんにきっちり掴まれた両腕はぴくりとも動かなかった。




「昨日のことだよ。聞きたくない?森崎のことだ、どうせ言ってないんじゃないの?」



その言葉を聞いた途端、ピタリと動きを止めて芦野くんを見上げた。



「お、動揺してるね。素直な子は嫌いじゃないよ。」



「…葵に、何をしたの。」



キッと視線を上げ、芦野くんと睨み合う。




「ちょっと、昔のことを思い出してもらったんだよ。」



昔のことって、もしかして…。



「まさか…」



「そのことは聞いてたんだね。まぁ、ちょっと動けなくなってもらったんだ。あの時みたいにね。」