俺様彼氏と空手彼女2





とりあえず、人のいない空き教室に。



ここなら人目につかないし、問題ないだろう。




教室で話すには、私たちは目立ちすぎた。




「…それで、私は何をしたらいいのかな?」




「そうだな。今は、とりあえず…」




「え…」




突如、ダンッとすごい力で壁へと押しつけられた。



「…っぅ」




後頭部にジンジンとした痛みが走り、意識がぼんやりとする。




「あんたさ、ばっかじゃないの?この俺が、今さら謝ると本気で思った?」




かすむ視界の中、にやりと嘲笑う芦野くん。




「また…騙し…たんだ…!」




私がようやく吐き出した言葉に、芦野は可笑しそうに口角をあげた。



「騙される君が悪いんだよ。」




「どうして、こんな…」




「どうしてかって?面白いこと聞くね、君は。俺はね、ただあいつが嫌いなんだよ。」



ぐっ、と芦野くんは綺麗な顔を歪ませて私を睨んだ。



「森崎、どんな顔するだろうなぁ。大切なものが壊されたら。」



ゾクリ、芦野くんの表情に背筋が冷たくなった。