俺様彼氏と空手彼女2




「そうだね。僕も、謝ろうと思って来たんだ。」




「え…っ」




芦野くんの予想外の言葉に耳を疑った。




「ほら、“俺”って意地っ張りだから。昨日も昔のこと謝ろうと思ったんだけど、なんか言い出せなくって。」




いつもの人の良さそうな表の顔ではなく、裏の顔で芦野くんは言った。




その態度に、嘘や偽りはないような気がした。




「本当に、謝ってくれるの…?」




「うん。謝って許してもらえるとは思ってないけど、せめて謝りたいんだ。」




「芦野くん…。」




「だから、牧瀬さん。協力してくれないかな。調子いいってことはわかってる。けど…。この通り!」




芦野はそう言って、バッと頭を下げた。



当然、急にそんなことをされれば慌てるわけで。



人の目もあるし、私は芦野くんの頭を必死に説得して頭を上げさせた。




ここまでするんだから、本気なのだろう。




私は玲菜に一言告げ、芦野くんを連れ出した。