「ふー、」
苦しそうに息を零し、きしんだ音をたててベットへ腰をおろす。
その姿が、本当に辛そうで。
あぁ、あんなこと言うんじゃなかったって、ちょっとだけ後悔した。
「…っ」
自分からそんなことをするなんて、死ぬほど恥ずかしかったけど。
ゆっくり葵に近寄ると、膝に置かれた熱い手を握り、葵の顔をじっと見つめる。
「璃…っ」
珍しく見開かれた葵の綺麗な深い目を、覗き込んだ。
とくん、とくんとせわしなく脈打つ心臓から伝わる心地よい感情に身を任せ、赤く熱を帯びた葵の顔へと近づく。
葵も最初は狼狽えてはいたものの、やがてはおとなしく瞼を閉じた。
そして、すっと空いた左手で葵の宵闇色の前髪をかきあげる。
こつんっ、と軽い音をたてて寄せ合う互いの額。
「…は?」
「…すごい熱。やっぱ、寝てなきゃだめだね」
予想以上の熱さにそっと離れて、ふーとため息を漏らす。
「…溜め息つきてぇのはこっちだよ。」
しかし何故か葵はさっきよりも赤い顔をして、不機嫌そうに眉間にシワを寄せていた。

