俺様彼氏と空手彼女2




ちっ、と不機嫌そうに舌打ちする奈波先生。




ってか、葵…。


なんでこんなに奈波先生を敵視してるんだろう…。





「あー、止めだ止め!」




突如、奈波先生が葵から目を逸らし、はぁっと深くため息をついた。




「ったく、めんどくせぇ。んなの、俺らしくもねぇよな」




「あ?」




奈波先生の呟きに、葵は怪訝そうに眉をひそめた。




そんな葵を、じろっと睨めつけわざとらしく声を張り上げる。




「あー、綺訛センセ。今まですっかり忘れてましたけどー、ちょっと話がありましてー。すみませんけど来ていただけますー?」





「えっ?ええ…。」




綺訛先生も、何か違和感を感じたに違いない。




だが、奈波先生の断れない笑顔に負けてしまったのかあっさり頷く。



「どーもー、綺訛センセ。じゃ、どーぞーお先に」



「あ、あの奈波せん…っ」



「じゃあなー森崎。俺たち、一時間したら戻ってくるからそれまで“一人で”、寝てろよ。牧瀬も、“一人で”さっさと教室戻れよな」




やけに“一人で”を強調していた奈波先生は、木訛先生を急かすよう背中を軽く押しながら、保健室をあとにした。