俺様彼氏と空手彼女2





「森崎を探してるんでしょ?」




「あ、うん…。」





「さっき先生が森崎を探してるみたいだったから、たぶん先生に捕まってるんじゃないかな」




「え、先生に?」





「なんか進路の話みたいだよ?」




そう言って、にこっと笑う芦屋くん。





そっか、じゃあ心配ないか…。




私、てっきり風邪が悪化したのかと思ってた。




よかった…。





ホッと胸を撫で下ろし、もう一度席に着く。




「でも、びっくりした。芦屋くん、なんか思わせ振りな言い方するから…。」




「ああ、ごめんね。牧瀬さんがあんまり森崎と仲が良いものだから、少しからかっちゃった」





「えっ。そ、そんなことないよ。」





かぁー、と一気に顔に血が集中する。






そんな時、突然芦屋くんは、はっとした顔をする。





「そうだ。牧瀬さん、少し話があるんだけど…。ちょっと来てもらっていいかな」




「あ、うん…」





顔の火照りを消そうと、頬をこすっていた私は、先に教室を出ていった芦屋くんを追い掛けて教室を出ていった。