俺様彼氏と空手彼女2





「芦屋くん?」




私たちの話に出てきた名前に素早く反応する玲菜。




何故かきょとんとした顔をしている。




「芦野だよ」




葵が即座に訂正すると、合点がいったのか、あぁ!と頷く玲菜。





「ってかあんた、まだ名前間違ってたの?」





玲菜が信じられないものでも見るかのように、私を苦い顔をして見る。




いやいや、覚えにくい名前の芦屋くんが悪い。





「それで、いつの間にか仲良くなったの?芦野くんと。」




「別に仲良くなんて…。」




「あたしの知らない間に、何かあったんでしょ?」





あれは…、何かあったっていうことなのかな…?




玲菜の視線が怖いのと、何よりさっきから感じる葵の黒いオーラがヤバイ。




これは、言わないと大変かもしれない…。





「えっと、実は昨日…」




別にやましいことなんてないんだけど、恐る恐る慎重に説明を始める。