俺様彼氏と空手彼女2






葵のいない1日は、すごくつまらなくて。




葵の存在が、すっかり私の日常に溶け込んでいるのだと改めて実感した。




しかし、それでも時間は過ぎていくもので。




気付けば、すでに放課後だった。




「じゃあ、あたし奈波先生に用事あるから。バイバイ!」




「うん、バイバイ」





玲菜とも別れ、一人で歩いて帰る。



てか、一人で帰るのって久しぶりかも。




うーん、居ないとやっぱ寂しいかもね。




そんな時だった。





「あれ、牧瀬さん?」







うっわ…、この声は…!





嫌な予感を感じ、恐る恐る声のした方を見やる。




あぁ…、違いますように…。




だけど、私の願いも虚しくそこにいたのはやっぱり彼だった。




「偶然だね。今帰りなの?」




「あ…えーと、芦屋くん」



爽やかな笑顔の彼に対し、恐らく引きつっている私。



よりにもよって今会うのか。




最悪だぁ…。