「ふぅん。生徒会長だしね、忙しいよね」
おなかへったー、と玲菜は持ってきたお弁当を私の机の上におく。
「それで、森崎くんがいないから寂しくてそんな顔してるわけ?」
「違うよ。別に、葵は関係ないし…」
「嘘おっしゃい」
ぱくり、と唐揚げを口に運ぶ玲菜。
「あんたの考えなんてお見通しよ。どうせ、さっきの後輩が気になってるんでしょ」
「な、なんで知ってるの!?」
予想外の言葉に、思わず立ち上がる。
「いいから座って。つか、あんな大きな声で森崎くん呼んでたら誰だって気付くわよ」
「そ、そうだよね…」
なるほど、と納得し、ゆっくりと椅子に腰を降ろす。
「まぁ、璃依が心配になるのもわかるよ?可愛いもんね、あのこ。」
確かに、すごく可愛かった。
きっと、モテモテなんだろうな…。
「瑞代千春、だっけ?すごくもてるらしいよ」
「やっぱり…。」
「でも、あたしは璃依の方が可愛いと思うけど」
……はぁあ!!?

