俺様彼氏と空手彼女2





「え、いや…」




「いいから。約束は守るからいいよ」



これ以上話してたら、甘えてしまいそうだ。



ホントは一緒にいたいって、言ってしまいそうになる。



「だから、大丈夫!」




ニッコリ笑って、私は逃げるように自分の席へ行く。


「おい璃依!?」




そんな葵の声が聞こえたけど、ちょうど先生が入ってきたため追い掛けては来なかった。




これで、いいよね?




私は、葵の邪魔だけはしたくないから。





先生の授業は、全く耳に入って来なかった。




気付いたらお昼で。



私は、玲菜の声でようやく我に返った。



「あんた、なんか死んでるよ」




死んでるって、失礼な…。


どういう表現よ。




「ちょっと玲菜ーっ!?」




「森崎くんと、何かあった?」



「う…」




文句を言おうとした私を、有無を言わさぬ迫力で黙らせる玲菜。



てか、どうして玲菜にはわかるんだろう…。





「あんたがそんな顔するときは森崎くん絡みだからね。森崎くんは?」



「生徒会ーっ」