…―――― 中学入学したてのころ。 いつもの教室。 一人の男子生徒の周りに男女問わず人が群がっていた。 「知ってっか?! 渉の彼女、すっげーブスなの!マジうけんべ。」 男子生徒は笑った。 「えー?嘘っしょ? だって渉くん、こんなかっこいーんだよ?」 女子生徒は信じらんない、という。 「うっせーな!」 そう叫び、立ち上がった中心の少年。 名前は片岡渉(カタオカアユム)