水無瀬賢太郎は少し考えながら、何か閃いたらしく、席を立ち、私の方を見た。

『ところで、時宗君、監査終了日は、今月末だよね?監査は、まさか1日で監査終了な訳では無いよね?
この部は君が生きていた、三倍以上の長い歴史があり存続しているんだしね・・1日で終わりなんて、失礼だよね。』 

私は、水無瀬先輩が動揺するものだと思っていたら、意外と冷静に答えたのに驚いた。


『はい、、そのつもりですが・・』


『なら、部をわかってもらいたいし、部員も紹介したいから、また明日も来てくれないか?』


優しく諭すように話す――

部員・・?
正式な部員は居なく、ほぼ幽霊部員の部なのに?
疑問が浮かびながらも、頷いた。


『私も漫研に所属しているんで・・毎日と言うわけにはいきませんが、部の存続があるわけですから、監査終わりまで、話を聞いたりいたします。』


『ありがとう、時宗くん』

水無瀬先輩は、それを聞くと、和ませようと、急に話を振ってきた。


多分、私に気を許してくれたのかな?


『時宗くん、話は変わるが君は、漫研らしいけどSFやオカルトは好きかな?』


水無瀬先輩は優しい表情で答えた。


『えぇ、、まぁ詳しくは無いけど興味はあります』


漫画やアニメやジュニア文庫の知識しかないけれど。

『なら、話は合うかも知れないね』


『なら、幽霊は信じる方かな??』


『見たこと無いけど、信じますよ』


『僕は信じてるし、見たこもあるよ』


『そうなんですか?』


『そのうち話してあげるよ部員の数や活動がわかれば回避できる可能性もあるわけだ?』


この時、私はまだ、この水無瀬賢太郎の性格を理解はしていなかったが、次の日には、とんでもない性格だと知る。