組員の人がお花とお線香を用意してくれて、あたしは手を合わせた。




「兄弟、雪乃だ。いつか会わせてやるって言ってたのに遅くなって悪いな」




弘さんはお墓のマリアの父親に向かって話出した。



持って来たお酒を並々とついであげてる。





「マリアとお前の女房は俺が面倒見るから安心してくれ。じゃ、また来るな」





立ち上がった弘さんはあたしの顔をチラッと見てから車の方に歩き出した。