「さてさて、とりあえず自己紹介とかしないとね･･･。」
古川が手をパンパンとたたいた。
「ぼくたちは竹林学園の科学部です。みんなに天体の楽しさを知ってもらおうとおもって今回の企画を考えました。順番に自己紹介しますね。まず、この背が高い彼が坂井副部長。」
「坂井です。」
坂井が軽く礼をした。整った目鼻立ち。ユミがボーっとしているヒカルをつついた。が、反応がない。
「次。そいつが村下。」
小柄な男がニヤニヤしながら立ち上がった。だらしなく服を着て本人はかっこいいとでも思っているのだろうか。
「俺、村下っていいます。みんなは竜ちゃんって呼んでください。」
「つぎ、三田。三番目はお前だ。」
みんなから笑いが起こる。ちょっと照れた笑顔で三田が立ち上がった。小柄なぽっちゃり系。ただ、三人の中で一番あっさりとした笑いを浮かべていた。
「こんばんは、はじめまして。三田といいます。天体観測では方位の計算と望遠鏡の操作を行います。よろしくお願いします。」
三田がペコッと頭を下げた。
「えー。みなさんもなにかあったら遠慮なく三田に言いつけてやってください。な。三田。それで、もう一人。津田。」
怒鳴り声に下を向いていた男がぱっと立ち上がった。
「早くしろ。」
吉川がさっきとは打って変わった苛立った声をした。
「津田です。よろしく･･･。」
声はすこし震えていた。
「ごめんね。アイツのせいで･･･。じゃぁ、次。」
そういって吉川は立嶋のほうを見た。
「立嶋です。」
立嶋は軽く例をするとすぐに座った。
「小塚です。」
マイもそれにならったようにすぐに座った。
「じゃぁ。つぎ。キミら･･･。」
吉川がわざと明るくいった。